どうする不十分な付着歯肉幅!?
~遊離歯肉移植術、インプラント二次手術、歯肉弁根尖側移動術、口腔前提拡張術編~
手術名:遊離歯肉移植術、口腔前提拡張術、歯肉弁根尖側移動術、インプラント二次手術
更新日:2020年4月19日
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YouTubeチャンネル A先生の歯医者チャンネルを運営している AKIRA DENTAL CLINIC|アキラデンタルクリニック|あきらでんたるくりにっく 院長の川西 章です。
今回はインプラント治療を行った患者様に対して、インプラント二次手術の際に同時に強い粘膜である角化粘膜を作る遊離歯肉移植術を行いました。
角化粘膜があるとブラッシング時の粘膜の痛みや、歯周病(今回はインプラント周囲炎)のリスクを下げると言われています。
ブラッシングのしやすさの向上や、細菌侵入に対するバリアとなるためであると言われています。
この角化粘膜が最低4mm必要と言われていますが、歯周病で骨が溶けてしまった方はこの粘膜が非常に少ないことが多いです。
そのため強い粘膜を作るために遊離歯肉移植術という手術を同時におこなっていきます。
術前の状態です。(ミラー像)これをヨードで染めると角化粘膜と非角化粘膜の状態がわかります。
ヨードで染めた状態です。(ミラー像)濃く染まっている部分が非角化粘膜で弱い粘膜になります。あまり染まっていない部分が角化粘膜で強い粘膜になるのですが、インプラントまでの距離が1mm程度しかありません。
この状態でインプラントを入れてしまうと角化粘膜の不足による不具合が起こる可能性が出てきます。
※角化粘膜が無くても確実に問題が起きるというわけではありません。
上顎の口蓋(上の顎の内側)の歯肉が強いためそこから歯肉を採取します。
移植完了です。(ミラー像)
この処置を二次手術と2回に分けてしまうと手術が2回になってしまうため私は1度に同時に行っております。
極力歯やインプラントを長期にもたせるために予防的な処置ではありますが、リスクを減らしたいというのが私の考えです。
同時に外科治療を行えば外科処置の回数を減らすことが出来ます。
ただし不良なケアの状態では歯周病もインプラントも悪くなりますので継続的なメンテナンスが必要になってくるため定期的なメンテナンス(SPT)に通うことをお勧め致します。
利点:強い粘膜を獲得することができる。
ブラッシング時痛が軽くなる。
欠点:インプラントと同時の場合は保険外の診療になる。
外科的な処置になるため全身疾患がある場合は行えない場合がある。
歯肉(歯茎)が下がってしまう可能性がある。
手術費用:インプラント二次手術40000円/本+税 治療期間:手術後経過約半年(治癒の程度による) 治療回数:3回(手術、抜糸、経過)その後印象などインプラント治療の流れに準じます。
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