どうする歯内歯周複合病変!?
~ポケット12mm意図的再植術、歯根端切除術、嚢胞摘出術編~
手術名:歯根端切除術、嚢胞摘出術、意図的再植術、逆根管充填、歯周外科治療
更新日:2020年4月6日
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YouTubeチャンネル A先生の歯医者チャンネルを運営している AKIRA DENTAL CLINIC 院長の川西 章です。
今回は重度の歯周病および重度の根尖性歯周炎に対して意図的再植術を含む外科治療を行っていきました。
左下7番で根の先に大きな膿の袋(慢性根尖性歯周炎)があり、歯周病と交通し歯内歯周複合病変という状態になっておりました。 一度歯を抜いて感染源を取り除き戻す意図的再植術を行いました。
今回のケースでは左下7番が悪くなっていました(写真はミラー像)
術前のレントゲン写真です。歯の周りに黒い像がありますが骨の吸収像です。
実際に歯を抜いてみると、歯の周りに黒い歯石が大量についていました。これを除去していきます。
歯石を完全に除去しました。歯根端切除術も同時に行っています。
綺麗にした歯牙を再度骨の中へ再植していきます。(写真はミラー像)
再植術後のレントゲンがこちらです。歯の周りの骨が大分黒くなっています。この状態が骨が無い状態です。
被せ物を入れ半年経過時です。根の周りの黒い像も大分回復してきています。
この歯を失ってしまうと義歯またはインプラントになってしまうためその二つを避けることができました。(写真はミラー像)
極力歯を残す、抜歯しないを心掛けていく上で大切な処置の一つになります。(保存不可の場合はしっかりと説明させていただいております)
今回のようなケースは難治性の根尖病変などに対しても行う事ができますが、チャレンジングな術式であるということをご理解の上施術しました。
利点:感染源の確実な除去を行える
根の先からの細菌の増殖を減らせる。
欠点:保険外の診療になる。
外科的な処置になるため全身疾患がある場合は行えない場合がある。
歯肉(歯茎)が下がってしまう。
残せないと判断したら抜歯になってしまうことがある。
手術費用:意図的再植術1歯50000円+税 MTAを用いた逆根管充填150000円+税 リグロス薬材料25000円/本 人工骨25000円/回 治療期間:手術から最終補綴まで約1年(治癒の程度による) 治療回数:10回(診査、根管治療、手術、抜糸、固定、仮歯、被せ物等)
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